8時だョ!全員集合

「8時だョ!全員集合」は、1969年9月よりTBSで放送を開始したバラエティー番組です。

当時、フジテレビの同日同時間帯にて放送されていた「コント55号の世界は笑う」に対抗してTBSが、ザ・ドリフターズを起用して、コントとゲスト(当時のアイドルなど)の歌、合唱隊や体操などから構成される番組でした。
番組は、劇場やホールなど公開生放送される事が基本でしたが、スケジュールの都合が付かない場合は、収録となりました。

8時だョ!全員集合は、1970年から80年のバラエティーを語る上では、決して外す事の出来ない番組です。
番組開始当初は、フジテレビの番組に押されていましたが、当時人気のドラマに出演していた俳優などをゲストとして起用する策が当たり、8時だョ!全員集合の視聴率は、25%前後を記録する事になります。
このまま、人気を持続し、フジテレビに圧倒的な差をつける事に成功しました。

番組の構成としては、8時丁度に番組のタイトルコールからのオープニングから、当日の出演者全員での決まりのラインダンス(?)で始まります。
この際、いかりや長介の「8時だよ!」の掛け声で会場全員で「全員集合!」と返しが定番となっていました。

その後、入念に練り込んだコントとなり、回り舞台を活用する大掛かりな舞台装置を使った屋台崩しに代表される豪快な落ちなど、作り込まれたコントが続きます。

この出演者たちの身体を張った笑いが、小学生を中心に熱狂的に受け入れられました。
コント中、志村の後ろから幽霊や敵が現れるとみんなで
「志村、うしろ、うしろ」
と言う合いの手が定番となりました。

この後は、ゲストの歌が入り、合唱隊と続き、後半のコントへ続きます。
後半のコントでは、初期は、加藤茶の「ちょっとだけよ」後半では、加藤と志村の「髭ダンス」など名物コントが演じられました。

コント終了後、演者全員によるエンディングとなり、有名な「ドリフのビバノン音頭」となります。
この音頭の途中、加藤茶が子供たちへ「お風呂入れよ」「宿題やれよ」など掛け声がかかります。

全体と通して、8時だョ!全員集合は、非常に高い視聴率を誇っており、平均視聴率27.3%、最高視聴率50.5%をたたき出しており、まさに「怪物番組」「お化け番組」の名をほしいままにしていました。
7時からの「日本昔話」「クイズダービー」「8時だョ!全員集合」「ドラマ」(Gメン、スクール☆ウォーズなど)8時を中心とした3時間は、TBSの天下と言っていい時代が続きます。

しかし、8時だョ!全員集合も、裏番組として1981年にフジテレビの「オレたちひょうきん族」が始まるとその視聴率に暗雲が立ち込めます。
1983年には、視聴率も10%前後となってしまい、ついに1985年には、フジテレビのオレたちひょうきん族に視聴率で勝てなくなってきました。
そして、1985年9月28日に16年の歴史を閉じる事となります。

これは、バラエティーとしてのスタイルとして舞台形式のコント番組からスタジオでの収録への変換(8時だョ!全員集合も後半はスタジオでの収録でした)でもありました。

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